2014年03月02日

映画「QWEEN OF THE DESERT」のキャストとクルー

キャスト

ガートルード・ベル  :ニコール・キッドマン
T.E.ロレンス    :ロバート・パティンソン
ヘンリー・カドガン  :ジェイムズ・フランコ
チャールズ・D=ワイリー:ダミアン・ルイス
ウィストン・チャーチル:クリストファー・フルフォード
ファトゥ       :ジェイ・アブド

*登場人物簡単紹介
 ガートルード・ベル:主人公。イラク建国の立役者となる英国人女性。無神論者。
 T.E.ロレンス:オスマン帝国へのアラブ反乱を支援した英国軍人。
 ヘンリー・カドガン:ガートルードが最初に結婚しようとした男性。外交官。
 チャールズ・D=ワイリー:既婚者。英国軍人。
 ウィストン・チャーチル:英国首相。


クルー

監督・脚本:ヴェルナー・ヘルツォーク
プロデューサー:マイケル・ベナロヤ
プロデューサー:カッシア・エルウィズ
ラインプロデューサー:ヒシャム・ハッジ
プロデューサー:ニック・N・ラスラン
エグゼクティヴ・プロデューサー:ウィックス・ウオーカー

2011年11月23日

『砂漠の女王』 ジャネット・ウォラック

★★★☆☆

副題:イラク建国の母ガートルード・ベルの生涯

結婚をしていない30代の女性が読んだら、身につまされる内容だろう。
死した後、彼女は望み通りの「ひとかどの人間」になったが、彼女は切望し続けた女性としての幸福をついぞ得られなかった。
ヴィクトリア朝時代の良き妻、良き母、になるには、彼女は鼻っ柱が強く、高学歴過ぎた。
魅力ある男性との出会いはあったが、どれ1つとして実らず、彼女は、当時の女性が理想とした家庭を持てないのを嘆き、哀しみ続けた。
その穴を埋めるために、彼女は高山に昇り、砂漠を旅し、名声を欲した。
東方についての著作を書き、政府のために働き、イラクの母となった。
そう、今のイラクの大本をつくり出したのは、彼女だ。
彼女は砂漠を渡り、あらゆる部族と友好を結んだ。
凶悪と恐れられる部族にも、襲われる前に相手を尋ね、庇護を求め、アラビア語で彼らと対等に話した。
第1次世界大戦後、大英帝国は「石油」のために中東を欲した。
石油のある場所には、大英帝国に友好的な国家が必要となった。
彼らはシーア派、スンニ派、クルド人が混在する国「イラク」を作り上げた。
ガートルードは、その建国に大いに貢献した。
そうして、今のイラクがある。
彼女はアラブ人の友人がたくさんおり、英国よりも砂漠に安らぎを感じていた。
英国の男達は彼女を受け入れない。
その能力を認めない。
だが、砂漠の男達は、彼女を対等に扱った。
彼女は、果たして、大英帝国のために「イラク」を作ったのか、それとも親しいアラビアの友人たちのために奮闘したのか。
実のところ、読み終わっても分からなかった。
彼女の父親は石炭と鉄の王だった。
お陰で彼女も上流階級に属し、オックスフォードにも通えた。
だが、イギリスの鉄鋼は第1次世界大戦ととも力を失い、父は没落。
ほぼ同時期にガートルードも中東での影響力を失う。
大英帝国自身にも翳りが出始める。
大英帝国が凋落を迎える前に、彼女は舞台を降りる。
未だ真相は謎とされているが、この本が描く通りの最期であったと、私も思う。
結婚、出産、家庭。
それらを得て、ようやく1人前の女性として扱われる時代に、彼女はそれらが持てなかった。 代わりに、彼女は中東で活躍したが、その活躍も彼女を癒しはしなかったようだ。

愛に渇く『砂漠の女王』ガートルード・ベル。

あなたの「イラク」は、今も混沌と渇いています。


(*映画化情報が出たため、昔の書評を再掲載しました)